PEGレシオ

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現在の株価が割高なのか割安なのかを判断するときに、多くの投資家はPER(株価収益率)を参考にすると思います。PERがある程度低い銘柄しか買わない長期投資家も少なくはありません。しかし、低PERだから割安と判断し今後株価が上がっていくとは限りません。低PERで右肩下がりの会社も珍しくありません。将来の業績の不安や今後の期待がないため低PERで放置されていたりします。現在でいうと銀行関連の株も低PERで下がっている銘柄が多いです。しかし、グロース株(成長株)はどうでしょう?高PERの銘柄が多く、50倍のPERであったとしても株価が勢いよく上昇する事もあります。逆にいえば高PERという事は投資家が将来の利益成長率を期待しているともとれます。こういった場合に参考にしたい指標がPEGレシオです。

 

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PEGレシオとはペグレシオ(Price Earnings Growth Ratio)日本語で株価収益成長率のことで、文字通り株価収益率と成長率を合わせた指標となります。PEGレシオを参考にすれば、PERが高くて割高にみえても、成長率が高い会社であれば割安の可能性もあります。PERを成長率で割ったもので、基本的に成長率はEPS(1株利益)を使います。

 

 

 

 

計算式

 

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※上の場合は2年間の利益成長率を見ていますが、5年間、3年間、1年間の予想や過去のEPSの成長率など様々な成長率の使われ方がありますので、最終的には自分自身の判断になります。

 

PEGレシオの目安

一般的にPEGレシオが

 1倍未満なら割安

 1倍~2倍なら適切

 2倍以上なら割高

 と判断します

例えば、PER10倍のA社と30倍のB社があったとして、A社が割安にみえますが、A社の利益成長率が低くPEGレシオが3倍、B社の利益成長率が高くPEGレシオが0.4倍の場合、B社のほうが割安と判断します。

※PEGレシオがマイナスの場合は利益成長率もマイナスの為、判断できません。

 

PEGレシオのデメリット

PEGレシオの成長率は過去の成長率や将来の予想成長率を用いたりしますが、過去の成長率を用いた場合は、過去の実績であって将来も同じように成長するとは限りませんし利益が多くなればなるほど成長率を維持するのも難しくみえます。

一方、将来の成長率を用いた場合は予想するアナリストなどによって、利益成長率が変わってしまったり、予想の為、その通りにいかない場合も当然あります。

 

まとめ

PEGレシオはグロース株(成長株)などの利益成長率が高く、PERが高く割高にみえそうな銘柄で参考にしたい指標ですが、高PERで、成長率が高くPEGレシオが割安だったとしてもこのような銘柄は短期間で勢いよく上昇している場合もあり会社の業績が鈍化すれば暴落という事もありますので、他の指標や会社の中身も調べたうえでの最終的に自己判断での投資をしたいものです。