自己資本比率

f:id:hirobouzu:20191103160028j:plain

自己資本比率とは、会社の資本力や安全性を示す経営指標のことで、どれだけ健全で倒産リスクがないかを見極める事ができます。

返済不要の自己資本が総資産(総資本)の何%に当たるかを示しています。

総資本は、自己資本他人資本の合計になります。

自己資本とは、自身で調達した資金となるので返済義務がありません。一方、他人資本とは、他人から調達した資金(金融機関等からの借金など)の為、返済義務があります。

 

 

 

計算式

自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100

自己資本比率(%)=純資産の部÷(純資産の部+負債の部)

下の貸借対照表を例に計算すると

25,000÷50,000×100=50%

となります。

自己資本が大きければ大きいほど自己資本比率は大きくなり安全といえます。

 

f:id:hirobouzu:20191103155712p:plain

 

自己資本比率の目安

70%以上

かなり優良企業で、ほとんどが無借金経営といえます

50%~69%

このなかに収まっていれば、ほとんど倒産リスクがないといえます

20%~49%

平均が40%位といわれていますので、この中に収まっていれば問題ない水準です

10%~19%

業種にもよりますが自己資本20%に改善したほうよいといえます

9%以下

経営状況が赤字に落ち込んでいる可能性があります。早急に改善する必要があります。

マイナスになっている場合は、債務超過自己資本より負債が多くなっている状態で危険な状態といえます。

 

※金融業の自己資本比率は低い傾向になっています。銀行は預金者の預金が殆どでこれらは他人資本に入る為、自己資本比率が少ない傾向にあります。

 

自己資本比率を高める方法

まずは、本業の利益をあげて、内部留保を増やす事や、負債の返済をして総資本を減らす。

利益を上げていない固定資産(土地、建物、など)を売却して得たお金で、負債を減らす。

 

他の安全性をみる指標
固定比率(%)=固定資産÷自己資本×100

固定長期適合率(%)=固定資産÷(自己資本+固定負債)×100

流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100

当座比率(%)=当座資産÷流動負債×100

 

まとめ

自己資本比率は安全性を示す指標の中では最も参考にしたい指標でもあります。

ROE自己資本利益率)と併用してみるのをお勧めします。ROEが高いほど、利益を上げれて経営が上手な企業で優良企業と思われがちですが、ROEが高く、自己資本が低い場合には注意が必要です。なぜなら、負債が多い事を表しているからです。

ですから、ROEが高く自己資本比率も高ければ極めて健全で経営も上手な企業といえます。

 

hirobouzu.hatenablog.com