騰落レシオ

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株のテクニカル分析を行ううえで、移動平均線、トレンドライン、MACD、一目均衡表ストキャスティクス、など様々なテクニカル指標がありますが、これらは個別銘柄を分析する指標です。市場全体が弱い相場であれば、いくら良いタイミングでエントリーしても含み損をかかえたりロスカットするなどしてうまくいかない場合が多いと思います。(もちろん、市場とは逆に動いたり、市場全体が下がったときに逆に買われる銘柄もあります。)

騰落レシオとは、市場全体の相場をみるときに有効な指標で、東証一部全銘柄の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率から相場の過熱感をみる指標で、底値圏、天井圏を図る事ができます。

2019年12月現在で東証一部の銘柄数は2157銘柄あります。日本にある企業400万社といわれていますがそのなかのトップ企業、ただし上場企業の半分以上が東証一部という事で見直しが検討されています。

 

 

 

計算式

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単純に値下がり銘柄数より値上がり銘柄数のほうが多くなれば高くなり、値上がり銘柄数より値下がり銘柄数のほうが多くなれば低くなります。

東証一部全体(2157)銘柄の25日間分の値上がり銘柄、値下がり銘柄で計算されます。

もちろん騰落レシオを見れるサイトもあります。

※騰落レシオには期間があり一般的には25日間の値上がり銘柄と値下がり銘柄で計算されます。短期間で6日や10日で計算される場合もあり。

nikkei225jp.com

 

 騰落レシオの目安

 

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一般的に、120%以上で買われ過ぎ、70%以下で売られ過ぎと判断します。

120以上になったら過熱しすぎと判断して、新規の買いを控えて空売りのタイミングを計り、70%以下になったのであれば、新規の買いを入れるなどする。

騰落レシオは、天井圏の信頼が低く底値圏の信頼は厚いとされています。

 

市場全体をみるときに参考にしたい指標

・騰落レシオ

・信用評価損益率

空売り比率

・NT倍率

・裁定買残

 

 

まとめ

騰落レシオは市場全体の相場の過熱感を見る指標ですが、個別銘柄で買いや空売り、または決済をするときに一緒に見ておきたい指標であります。

騰落レシオは天井圏の信頼が低くい為、120%を超えても日経平均が更に上がってくる事もよくあります。(騰落レシオがピークをつけ遅れて日経平均が天井になることもある)アベノミクス相場以降150%を超えることも数回あり騰落レシオが150%を超えても日経平均は更に上がっていったということもあります。

いっぽう、底値圏のほうが信頼が厚く騰落レシオが70%になると、日経平均もボトムをつけることもよくあります。まれなケースとしてリーマンショックのときは、50%近くまで下げました。

レンジ相場の時と相場が暴落したときには特に参考にして、上昇トレンドの時には目安程度に、押し目買いや空売りで入る時に参考にするのが良いかと思います。

もちろん、個別銘柄の分析をしたうえでの参考にしたい指標であります。